この記事では、FRONTIAのKay(ケイ)が世界中のトリビアや雑学、日常生活で役立つ豆知識やライフハック、便利な裏ワザ・小技をお届けします。ぜひご覧ください。
Kay’s ダイジェスト
30年以上動かない!人類最強ジャンプの記録とは?
1991年の東京世界陸上。
観客のどよめきが響く中、アメリカ代表のマイク・パウエル選手が助走を始めました。
勢いよく踏み切り、宙に舞うその姿。そして着地の瞬間、電光掲示板には「8.95m」の文字!
それは当時の世界記録、ボブ・ビーモンの「8.90m」をついに抜いた瞬間でした。
この記録は今も人類史上最も長いジャンプとして残っています。
しかも驚くことに、30年以上経った現在(2025年)でも誰にも破られていません!
なぜ、そんなに長く記録が更新されないの?
走り幅跳びは、ただ“遠くに飛ぶ”だけの競技ではありません。
ジャンプの距離を決めるのは、「助走スピード」「踏み切りの角度」「空中の姿勢」「着地の姿」など、ほんの一瞬の動きです。
たとえば、踏み切る角度がほんの1度ズレただけでも、数十センチ変わってしまうのです。
また、選手の筋力や体重のバランスも関係します。
筋肉が強すぎるとスピードが落ち、軽すぎると踏み切りの力が足りません。
つまり、完璧なバランスの身体と最高のタイミングがそろわなければ、あの記録には届かないのです。
物理学でも説明できる“限界の壁”
実は、科学的にも走り幅跳びの限界は研究されています。
物理学では「跳躍距離 =(速度² × sin(2×角度)) ÷ 重力加速度」という式で表せます。
理論上、人間が出せる最高スピードと最適な踏み切り角度(約22度)を使っても、8.9〜9.0mが限界とされているのです。
つまり、マイク・パウエル選手の8.95mは、人間の物理的な限界ギリギリ!
だからこそ、30年以上も誰も破れない「奇跡の一跳び」なんですね。
それでも世界の選手たちは挑み続けている!

近年では、ジャマイカのゲイル選手やギリシャのテントグルー選手など、8.6m越えを跳ぶ選手も現れています。
用具の進化(軽いスパイク・反発の高いトラック)や科学的トレーニングの発達により、記録更新の可能性は少しずつ高まってきています。
ただ、それでも「8.95mの壁」は簡単に越えられません。
選手たちは、“奇跡の条件”がそろう一瞬を夢見て、今も日々練習を続けているのです。
女子でも似た現象が起きている!
じつは女子の走り幅跳びも、世界記録が長年更新されていません。
1988年に旧ソ連のガリナ・チスチャコワ選手が出した7.52mの記録も、30年以上そのままです。
こちらも“人類の壁”と呼ばれており、男女ともに「限界を超える戦い」が続いているのです。
この記事のまとめ
走り幅跳びの世界記録「8.95メートル(マイク・パウエル選手)」は、1991年から30年以上も破られていません。
それは、助走スピード・踏み切り角度・体のバランスといった要素がすべて完璧に合わないと届かない距離だからです。
物理的にも限界に近いこの記録は、“人間の可能性”そのものを示す数字とも言えるでしょう。
それでも、選手たちは今日も新記録を夢見て挑み続けています。

実は助走ができるようになったのは、近代オリンピック以降なのよ
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