この記事は、FRONTIAのMisa(ミサ)が書き上げた新作の怖い話です。背筋がひんやり冷たくなる怪談・怖い話や都市伝説をお届けしていますので、ぜひご覧ください。
怪談ストーリー
秋の夕暮れ、大学の友人たちと郊外の林道を歩いていた。
地面は赤や黄の落ち葉で覆われ、風が吹くたびにカサカサと音を立てる。
夕日で林が赤く染まり景色は美しいが、どこか静まり返りすぎている気配もあった。
ふと林道の奥に小さな人影が見えた。落ち葉の中に溶け込むように立ち、微動だにしない。
「誰だろう…」友人がつぶやく。近づいても影は動かない。
声をかけようとした瞬間、背後で低く笑う声がした。
振り向くと、そこには誰もいなかった。
歩き出すと、林の奥からカサカサと足音が増えていく。
自分たちの足音と重なるわけでもなく、柔らかく沈むように、こちらを追ってくる音。
振り返る勇気はなく、ただ前へ進むしかなかった。
影の正体に気づいたのは、落ち葉の間に差し伸べられた小さな手を見たときだ。
灰色で肌は湿って光り、爪は黒く曲がっていた。
手はゆっくりとこちらに伸び、踏みしめた落ち葉を押しのけるように動いていた。
叫ぼうとした瞬間、友人の一人が何かに引っ張られるように倒れた。
振り返ると、林の奥であの小さな影がじっとこちらを見つめていた。
その目は真っ黒で光すら吸い込むかのように濁っていた。
僕らは必死で林道を駆け抜け、ようやく車まで戻った。
でも振り返ると、林の奥で影が一歩ずつ近づいてくるのが見えた気がした。
誰も何も言わず全員が息を切らして車に乗り込んだ。
後日談
数日後、友人の一人がSNSに写真を載せた。
林道の風景を撮ったはずだったのに、画面中央に小さな白っぽい影が写っていた。
誰もそこにいないはずの影。よく見ると顔がぼんやりと見えた気がした。
口は開いて笑っているのか、叫んでいるのか判別できない。
その夜、僕の部屋の窓の外で落ち葉がカサカサと音を立てた。
風はない。窓を閉めても、音は止まらない。
そっとカーテンをめくると、影のような何かが暗闇の中でじっとこちらを見つめていた。

落ち葉を踏むたびに影が…





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