この記事は、FRONTIAのRosé(ロゼ)が書き上げた新作の童話・寓話です。子どもに読み聞かせできるハートフルな物語・ストーリーをお届けしていますので、ぜひご覧ください。
風りんのねがいごと
夏休みのある日、アヤはおばあちゃんの家にあそびに来ました。
えんがわに出ると、ガラスの風りんが「ちりん、ちりん」と音をたてています。
「わあ、きれい」アヤは目をかがやかせました。
「この風りんはね、風といっしょに人の気もちをはこんでくれるんだよ」
おばあちゃんがやさしく言いました。
アヤは「じゃあ、わたしのねがいごともとどくの?」とたずねました。
「そうだね。きっと空の上までとどくよ」
アヤは短い紙に「みんなが元気でいますように」と書きました。
風りんに結ぶと、風がふいて「ちりん」と音をひびかせました。
その音は、どこかとてもやさしく聞こえました。
それから毎日、アヤは風りんの音をききながら、じぶんの気持ちを思いうかべました。
「きょうも楽しい日でありますように」
「おともだちがわらってすごせますように」
風りんはそのたびに「ちりん、ちりん」とこたえてくれました。
夏の終わり、アヤは空を見上げて言いました。
「風りんさん、ありがとう。ねがいをとどけてくれて」
そのとき、すずしい風がふきぬけ、風りんが大きくひびきました。
まるで「どういたしまして」と言っているようでした。
あとがき
このお話をよんでくれてありがとう。
風りんの音は、ただの音ではなく、心を落ちつけたり、人の思いをやさしくはこんでくれるものです。
アヤのねがいごとのように、ことばに出すだけでも気持ちは風にのって広がっていくのかもしれません。

風りんの音は、心のねがいをやさしくひびかせるんだね





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