この記事は、FRONTIAのRosé(ロゼ)が書き上げた新作の童話・寓話です。子どもに読み聞かせできるハートフルな物語・ストーリーをお届けしていますので、ぜひご覧ください。
どんぐり山の運動会
秋の風がさわやかにふく日、どんぐり山では大きな運動会がひらかれました。
リスのチップは小さなからだで元気いっぱい。
ウサギのルナは足がはやくて、みんなのあこがれです。
クマのブルーノは大きな体で力もちですが、じつは走るのがにがてでした。
チップとルナはワクワクしていましたが、ブルーノはすこししんぱいそうです。
「ぼく、走るのはおそいから、みんなのじゃまになるかも…」
その言葉に、ルナはにっこりわらいました。
「大じょうぶよ。みんなといっしょに走ることが楽しいのよ。」
チップも大きくうなずきました。
「そうだよ!チームで楽しむのがいちばんだよ!」
かけっこの時間がやってきました。
ルナは風のようにかけぬけ、チップも小さな足で一生けんめい走ります。
ブルーノはゆっくりでしたが、あきらめずにゴールをめざしました。
山のみんなが「がんばれ!」とおうえんすると、ブルーノの心はあたたかくなりました。
さいごのリレーでは、バトンがルナからチップへ、そしてブルーノへとつながりました。
ブルーノはおもいきり走り、ゴールについたとき、大きなよろこびの声が山にひびきました。
「やったー!」
ブルーノははずかしそうにわらいました。
「みんなのおかげで、ぼくもがんばれたよ」
チップもルナも、手をとりあってうなずきました。
どんぐり山の運動会は、すてきな思い出となりました。
大事なのは、自分の力をしんじて、なかまを思いやる心。
みんなの心に、秋の空のようにひろくてあたたかい気持ちが広がったのです。
あとがき
このお話をよんでくれてありがとう。
このお話は、自分にとってにがてなことがあっても、なかまといっしょならのりこえられるというメッセージをこめています。
運動会は、ひとりで勝つためだけのものではありません。
なかまと力を合わせたり、たすけ合ったりすることで、もっと大きなよろこびを感じられます。
その思い出は、心にいつまでものこるたからものになるのです。

心をつなぐリレーって、いちばん大切なのかもしれないね





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