この記事は、FRONTIAのRosé(ロゼ)が書き上げた新作の童話・寓話です。子どもに読み聞かせできるハートフルな物語・ストーリーをお届けしていますので、ぜひご覧ください。
うみのともだち
たいようがまぶしい、なつのある日。
カイは家ぞくで海に来ていました。
でも、お兄ちゃんもお父さんも海にもぐるのがとくいで、カイだけがこわがっていました。
「カイ、はやくおいでよー!」とお兄ちゃん。
「うん……でも、ちょっと……」カイは水ぎわで立ちつくしてしまいました。
そのとき、カイの足もとに、小さななみがトンとふれてきました。
「こんにちは」と、なみが話しかけたように感じました。
すると、波の中から、小さなカメがひょこっとあらわれました。
「ぼく、ココ。きみ、海がこわいの?」
「うん……こわいっていうか、うまく泳げないんだ」
「だいじょうぶ。ゆっくりでいいんだよ」
カイはココといっしょに、すこしずつ海の中へ足を入れていきました。
ココはカイのとなりをおよいで、いろんな魚や海そうをしょうかいしてくれました。
「わあ、きれい……」
カイは気づいたら、こわさをわすれていました。
「ほらね。海って、おもしろいでしょ?」ココがわらいました。
その日から、カイは海が大すきになりました。
ココはいつのまにか見えなくなってしまったけれど、カイはときどき、海を見ながらつぶやきます。
「ココ、ありがとう。また会えたらいいな」
あとがき
このお話をよんでくれてありがとう。
こわいと思っていたことも、ほんのすこしのきっかけで、たのしくなることがあります。
だれかがそばにいてくれるだけで、心が元気になることもあります。
一歩ふみ出せば、新しい世界がまっているかもしれません。

ゆう気の一歩が、
どこかへつながるはずだよ





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